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3・車両設備

  室内全景/トイレ/LED行先表示器などの車内外の設備を写真を交えてご紹介いたします。

▽座席
座席   外観と統一して座席も深めの緑色となっています。加えてカーテンも深めの緑色でやや暗い雰囲気ではありますが、黄色の枕カバーが良いアクセントとしてワンポイント利いています。座席には緑色の毛布,荷物ポケットにはエチケット袋・スリッパが用意されています。スリッパは使い捨て式で持ち帰ることも出来ます。また読書灯も設置されています。
  座席のリクライニングはかなり深く睡眠をとるには十分かと思います。加えて肘掛の角度も調整することが出来ます。二,三次車にはレッグレストも備わっており、枕位置も調整可能です。シートベルトも設置されていますので、走行中は出来るだけ装着することをおすすめします。毛布の上からシートベルトをすれば、安全確保,毛布のズレ防止,シートベルトの締め付け緩和と、一石二鳥ならぬ一石三鳥です。
  座席番号は右の座席表よりご参照いただけますので、乗車前にご確認いただくと便利です。
座席表
[1C]座席の様子(一次車)。この席は足元がやや狭い。

▽客室全体
客室全体(一次車) 客室全体(二,三次車)
客室全体の様子(一次車) 客室全体の様子(二,三次車)
  緑色を基調としたシンプルな内装に仕上がっています。照明は夜行便ということもあってか、蛍光灯を使用したシンプルなものになっています。なおこの照明は明るさが2段階設定されており、点灯時にはやや暗めでしばらくしてから完全に明るくなるという細かな配慮が配られています。
  座席レイアウトは夜間高速バスで一般に見られる独立3列シート型(最後部のみ4列)となっており、高い居住性が確保されています。サスペンションの働きもよくゆれも少ないです。ただし通路がやや狭く、トイレ利用時に移動する際などにはやや気を使います。なおC列(写真左側)中ほどにカーテンで覆われた部分がありますが、ここから数段降りた所にトイレが設置されています。
  なおトイレ入口近くの[6B]の座席は予備席となっており発券がおこなわれず、通常は使用されることはありません。また乗客が少ない場合には、乗車側最後の停留所を発車した際に空席への移動が可能であるとの案内がおこなわれることがあります。

▽LCD(液晶ディスプレイ)
LCD   車内前方にLCD(液晶ディスプレイ)が設置されており、行先,行路,車内設備,停留所の案内など様々な情報が表示されます。下段にはニュースなども流れます。乗車,降車の前後に使用され、しばらく停留所が無い区間では何も表示されません。
[京都・大阪線]戸塚駅発車時放送 (84秒)
2006年3月18日収録

▽運転席=客室間 仕切り
運転席=客室間 仕切り 段差警告灯   運転室と客室との間には仕切りの扉が設けられており、走行時はこの扉は閉じられています。また乗降時になると扉が開けられ、同時に足元にある赤色のランプが点灯して段差があることの注意を促します。
  なお消灯時間帯には運転室と客室との間はカーテンで仕切られてしまい、客室からは前方の様子を伺うことは出来ません。

▽トイレ
トイレ   トイレは車内中ほどの階段を数段下りたところにあります。車内設置のトイレですので窮屈感はありますが、そこまでせまいというわけではありません。またホイールベース間に設置されているため比較的ゆれも少ないです。ただし走行中は急なブレーキやハンドル操作もあり得ますので、男性の場合も便座に腰掛けて用を足すほうが安全です。
  便器は洋式となっており、トイレ内にはゴミ箱や手を洗うための水道が設置されています。石鹸も液体式のものが用意されています。
  扉の取っ手はやや珍しい形状のもので、直感的にはなかなかわかりづらいタイプです。扉の開け方を案内するシールも貼られてあるのでこれを確認すると良いかと思います。
  トイレ内の照明の明るさは2段階になっており、鍵を閉めると明るくなります。また施錠中は客室前方にトイレ使用中を示す表示が出るほか、運転席でもトイレ使用中であることが確認できるようになっています。

▽プレート類
ネームプレート/車輌消毒済票   入口と[1A]座席との間にある柱の部分に、一般路線車にも見られる運転士ネームプレートが取り付けられています。2名分の運転士のネームプレートが入っているというのも夜行高速バスならではです。
  その左にあるのは車輌消毒済票で、消毒には「LAG-10」(塩酸アルキルジアミノエチルグリシン)という薬剤が使用されています。通常は月に一回程度の割合で座席の消毒が行われます。
○[塩酸アルキルジアミノエチルグリシン]
  室内消毒用の消毒液としてよく用いられる。単分子中に陽イオン/陰イオンの両方を含み、洗浄作用が高い。比較的低濃度で効果があり臭いもほとんど無い。また腐食作用が少なく金属部品の消毒にも使用することが出来る。
  組成式:RNHCH2CH2NGCH2CH2NHCH2COOH・HCl
※…[R]はアルキル基/[G]はグリシンを示す。

▽運転席
運転席   乗客の立場ではあまり関わりがありませんが、運転席についてもご紹介いたします。
  運転席の座席は客席と同じく緑色で黄色の枕カバーがアクセントになっています。メーター類は日デ車の標準的なもので、左側に速度計(スピードメーター),中央に回転計(タコメーター)という配置です。表示範囲は速度計が「0〜140(km/h)」,回転計が「0〜30(×100r/min)」となっています。
  運転席全体はAT車であることから比較的すっきりとした印象となっています。通常シフトがある部分付近にはギアのセレクトボタンが左側から順に"[R][N][D][3][2][1]"と配置されています。その上部にはモニターがあり通常走行時は地図などが映し出されます。後退時にはバックカメラと連動して車両後方の様子が映し出されるようになっています。
Clarion 「CC-2001A」 Clarion 「CC-2001A」

▽LED行先表示器
前面LED行先表示器
入力番号表示
0001羽田空港
0002大船駅・藤沢駅
0003回  送
0004江 ノ 電
0005
鎌 倉
江ノ島
定期遊覧
0006藤沢・鎌倉
0007京都・大阪なんば・堺
0008貸  切
0009試 運 転
0010臨  時
0011鉄道代行
0012教 習 車
0013横浜・鎌倉・藤沢
0014金  沢
0015浜松町 横浜
0016横手 田沢湖
側面LED行先表示器
後面LED行先表示器
  前面,側面,後面にはそれぞれLED行先表示器が設置されています。前面,後面のものは固定表示のみですが、側面のものはスクロール表示も可能です。
  使用されているのは江ノ電バスの一般乗合路線車でも用いられている"オージ DL810 B1"です。なお設定されているLED行先表示のROM一覧は右表の通りです。

▽乗務員休憩室
乗務員休憩室   運転は2名の運転士によっておこなわれており、乗降停留所付近の区間を除いては片方の運転士は乗務員休憩室で休憩をしております。
  乗務員休憩室は車両左側の中ほどの低い部分に設置されております。出入りは通常車外のハッチを開け閉めしておこないますが、車内のトイレ近くにも扉があり車内からの移動も可能です。なお車外のハッチは、1次車では跳ね上げ式でしたが、2次車以降はスライド式に変更されています。乗務員休憩室には運転席と連絡がとれるインターホンが設置されており、運転席と乗務員休憩室との間で通話が可能です。

▽トランクルーム
トランクルーム   床下にはトランクルームがあります。床下はエアコンのサブエンジンと乗務員休憩室があり、かなりの部分を占めています。このためトランクルームはあまり広いスペースが確保できず、大きな荷物・多くの荷物は入りません。
  荷物をトランクルームに預ける際には、乗務員に降車停留所を伝え荷物を渡し引き換え券を受け取ります。降車時には引き換え券を渡し荷物を受け取ります。

▽マーカーランプ
マーカーランプ[オレンジ] マーカーランプ[青]
[一次車] 2006年3月12日撮影 [鵠沼車庫] [一次車] 2007年3月13日撮影 [東名愛鷹PA]
  多くの高速バス,観光バス同様に、江ノ電夜行高速バスの車両にもマーカーランプが設置されています。前面には青色,後面には赤色のマーカーランプが取り付けられています。一次車は前面のマーカーランプが元々オレンジ色で、納車後3ヶ月前後で現在のものに交換されました。後面のマーカーランプには変更はありません。二,三次車は納車時から青色のマーカーランプとなっています。
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