トップ特集 > ECO CAR WORLD 2009
ECO CAR WORLD 2009
2009.06.06()/07()開催
ECO CAR WORLD 2009   2008年秋に世界を襲ったリーマンショックに始まる大不況、2009年6月には世界最大手の自動車メーカー米GMが破産しました。世界的に自動車販売が落ち込み、日本国内の自動車メーカーも軒並み減益・赤字を計上しました。
  そのような中で今エコカーが注目を集めています。消費者の環境関心に加え燃費向上など経済的にも有利なこと、そして手の出しやすい価格に下がったことがエコカーの急速な広がりを後押ししています。TOYOTAプリウス・HONDAインサイト、2社のハイブリッド車を先頭に環境車の本格的な普及が始まりました。しかしハイブリッド車はまだエコカー発展の途中段階に過ぎません。将来的には電気自動車・燃料電池自動車なども非常に注目されています。
  エコカーワールド自体はバス以外にも、他の商用車,乗用車など様々が出展されておりましたが、これらの紹介は一般に出版されている書籍・趣味誌等に譲ることとし、ここではバスを主に取り上げます。

▽燃料電池自動車 - FCHV-BUS -
FCHV-BUS FCHV-BUS   今回も桜木町駅-会場間の無料シャトルバスとしてHINO/TOYOTAの燃料電池バスが使用されました。車両は2005年に「愛・地球博」で会場間移動車としても使用されたもので、その後「三河」ナンバーで再登録されたものです。
  究極のエコカーとして注目されますが、車両価格・燃料コストの面で課題が残り、今後のさらなる研究が望まれます。
FCHV-BUS 公式側 FCHV-BUS 非公式側

▽ハイブリッド自動車 - Hino Blue Ribbon City Hybrid IPT -
Hino Blue Ribbon City Hybrid IPT Hino Blue Ribbon City Hybrid IPT Hino Blue Ribbon City Hybrid IPT Hino Blue Ribbon City Hybrid IPT
IPT 公式側 IPT 非公式側(真横) 赤レンガ倉庫を出発 ランドマークタワーを背に
  今エコカーワールドの一番の目玉と言っても良いでしょう、日野自動車の非接触給電ハイブリッドバスです。次世代低公害車プロジェクト(EFV21)に選定されており、国土交通省と共同で開発が進められています。床下に設置されたコイルにより、地上設置の給電装置から電磁誘導により充電します。プラグを接続するなどの煩雑な作業無く急速充電が可能であるため、将来的にはバス停留所停車時に充電できるような交通システムの構築が目指されています。
  2008年2月_羽田空港無料連絡バス(京急)・2008年7月_洞爺湖サミット・2008年10月_上高地・2009年4月_都05系統(都営)に続く実証試験走行ですが、バス事業者でおこなわれた2例はダイヤの都合上なかなか観察・乗車できないものでもあり、今回は撮影・乗車の良い機会であったと思われます。
Hino Blue Ribbon City Hybrid IPT Hino Blue Ribbon City Hybrid IPT Hino Blue Ribbon City Hybrid IPT Hino Blue Ribbon City Hybrid IPT
運転席 優先席 IPTスイッチ類 給電コイル
  車内は国土交通省標準仕様ノンステップバスに準じた簡素な作りです。運転席周りも特に変わりはありませんが、走行モード切替ボタン([HV(ハイブリッド)]or[EV(電気)])・IPT充電ボタンが設置されているのが目新しいです。床下には最大の特徴でもある非接触給電コイルが設置されています。電気モーターのみで走行する場合でも、200V・50kW・30分の充電でおよそ15kmを走行できます。
Hino Blue Ribbon City Hybrid IPT   赤レンガ倉庫→桜木町駅間での走行動画です。EVモードのため電気モーターのみで走っており、タコメーターは一切動いていません。モーター音と速度の関連付けもしたかったのでメーター周りを中心に映しています。収録機材の問題で音質はやや劣ります。
ECO CAR WORLD 2009 SHUTTLE BUS
型式 HU8JMFP
車台番号 HU8JMF-40031
製造年月 2006.09
車体番号 BYR0167 K

▽ハイブリッド自動車 - HINO SELEGA Hybrid -
HINO SELEGA Hybrid HINO SELEGA Hybrid   日野自動車の大型観光バス「セレガ」のハイブリッドモデルです。一見すると通常のディーゼル車と変わりませんが、ハイブリッドシステムのユニットをホイールベース間に積んでおり、公式側トランクルームが2連となっていることで見分けがつきます(通常は3連)。
ECO Hybrid 公式側(前) ECO Hybrid 公式側(後)

▽ハイブリッド自動車 - Mitsubishi Fuso Aero Star Eco Hybrid -
Mitsubishi Fuso Aero Star Eco Hybrid Mitsubishi Fuso Aero Star Eco Hybrid   三菱ふそうの大型ハイブリッドノンステップバスです。ディーゼルエンジンは発電のみに徹するシリーズ式ハイブリッドで、屋根上にはリチウムイン電池を搭載しています。価格の高さがネックとなり導入先・導入数は限られていますが、電気モーター駆動のためこれまでのバスにはない面白い走りを見せてくれます。
ECO Hybrid 公式側 ECO Hybrid 非公式側
Mitsubishi Fuso Aero Star Eco Hybrid Mitsubishi Fuso Aero Star Eco Hybrid Mitsubishi Fuso Aero Star Eco Hybrid Mitsubishi Fuso Aero Star Eco Hybrid
コックピット シフト 郊外型 後部座席
  ふそうユーザーにとっては見慣れたメーター類です。モーター駆動のためタコーメーターはなく、代わりにバッテリーの容量メーターが取り付けられています。シフトは[R][N][D]の3段階のみです。モーター駆動のため変速機はありません。   出展車は郊外型で、前中間非公式側には二人がけのイスが並んでいます。後輪には国産車で唯一スーパーシングルタイヤを採用しており、後部の通路もゆとりがありますが、座席配置が最適化されておらず、わずか3列しか設置されていません。

▽ハイブリッド自動車 - HINO Blue Ribbon City Hybrid -
HINO Blue Ribbon City Hybrid HINO Blue Ribbon City Hybrid   横浜市交通局より出展された日野自動車の大型ハイブリッドノンステップバスです。環境車としては比較的安価でありインフラ整備不要であることも好感されてか、既に多くの事業者で採用されています。最近では2008年度末に都営バスに一挙43台が導入されたことが記憶に新しいかと思います。
BRC Hybrid 公式側 BRC Hybrid 非公式側

▽LPガス自動車 - NISSAN CIVILIAN VPI -
NISSAN CIVILIAN VPI   ニッキソルテックサービスより出展され、シャトルバスとしても活躍した日産自動車のマイクロバスです。メーカー標準ではガソリン車とディーゼル車をラインアップしていますが、ニッキはこれをLPG車仕様に改造しました。
  燃料は家庭用ガスとしても用いられているプロパンガスで、黒煙・PMを排出せず、ディーゼル車に比べNOx・振動・騒音が抑えられていることも特徴です。一般にはあまり知られていないかもしれませんが、都市部のタクシー車両はこのLPG車の比率がかなり高くなってきています。
CIVILIAN VPI 公式側

特集へ戻る トップページへ戻る